Column

人々の心を豊かで活力のあるものにするために
ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから”
これは、スターバックスのミッションステートメントです。
今から紹介するお話はこのミッションを理解し、
自分が出来ることを一人ひとりが持っているからこそ出来た接客のお話です。

常連のお客様に、重い心臓病を抱えた女子高校生がいました。彼女は手術をするために渡米が決まった時に、こんなお願いをしたそうです。

「日本での最後の食事は、大好きなスターバックスのシナモンロールが食べたい」しかも「焼きたてが食べたい」と。

でも、出発をするのは早朝。お店がまだ開いていない時間帯です。
お父さんは、無理を承知でお店に相談しました。
すると、翌朝、二人が駅に行くと、スターバックスの女性スタッフが笑顔で待っていたそうです。
焼きたてのシナモンロールと温かいメッセージカードを添えて・・・。

この頃スターバックスの社長をしていた岩田さんは、このお父さんからお手紙をいただき、出来事の一部始終を知りました。 営業時間外に商品を持ち出して、お金のやり取りまでするということは、会社の規則では明らかにルール違反です。

「彼女に注意を与えなさい」とスターバックスの社長としては言うべきかもしれません。

でも、この話を本部に伝え、すべてのお店のスタッフにも伝えたそうです。
「スターバックスらしい最高の接客である」と。
この話を読んでどう感じましたか?私は素直に感動したと共に、しっかりとした考えが自分の中にあれば、可能性は広がるのだと思いました。

“何”ではなく“なぜするのか”=考える力

大人になり社会に出ると“自分で考え行動する”場面が増えていきます。その時に大切なのは“なぜするのか”という考えです。

理由がしっかり自分の中にあれば、行動もブレることはないでしょう。

だからこそ、子どもの頃から“なぜ”をしっかり伝え、自分で考え行動できる力を育てていきたいと思いました。

例えば、ケンカの時に“なぜごめんねと言うのか” 公共の乗り物に乗る時に“なぜ大きな声を出してはいけないのか”今目の前にいる子どもが大きくなった時、どんな大人に成長してほしいのか・・・。

そのために“今”出来ることは何なのかを考え、日々関わっていきたいと思います。

参考文献:『「情」と「理」話し方の法則』
著 者:岩田 松雄
出版社:三笠書房