~勇気づけ~
6月は「さりげない承認」、7月は「誉める・叱る」について書きましたが、今月は「勇気づけ」についてお伝えします。
子育てをしていると、子どものほめ方や叱り方について悩みは尽きないと思います。
ましてや毎日、仕事に、家事に、育児に・・と限られた時間内でマルチタスクを行っている中で、子どもは予想外の事を
します。
きっと余裕があったら笑って過ごせるものの、余裕がない時に限って「何かやってくれ」ます。
そんな時「一人ひとりが自分らしくいられ、お互いに協力し合える関係」でいられるといいですね。
特に大人は時間に追われていますから…
この関係性を高めるためには・・・
・自分が自分のことを好き(自己受容)・・ありのままの自分・不完全でもOK!
・他者の事を仲間と認める(他者信頼)・・家族みんな仲間(上下関係ではない)
・人の役に立っていると自覚する(他者貢献)・・命令や指示ではなくお手伝い 人の役に立っている⇒感謝し合っている
という3つの条件を満たすことが必要で、これを「人間の幸せの条件」ともされています 。
このような状況を作りだすために「勇気づけ」というテクニックを使ってみてはいかがでしょうか?
勇気とは「困難を克服する力」。
子どもの気持ちに寄り添いながら、共感する態度で接することで、子どもが困難に立ち向かえるようになります。
ボタンをはめたいが、なかなか出来ず癇癪を起している時
→頑張ってボタンはめてるんだね。ちょっと手伝おうか?
→片付けをしないと家の中が散らかって困るから、遊び終わったらかごに片付けて
もらえると助かるんだけど・・。
この事例だけでは「そうは言っても・・・」と思う方もいると思います。
そこで、子どもの発達段階に応じた「勇気づけ」を知っておくことも一つだと思います。
【0~1歳ごろ】
◎発達
見たり聞いたり、感じたり・・周りの状況を把握しています。子ども自身の受け取る力は十分育っています。
◎勇気づけ
ニコニコ話かけるだけでも十分効果あり。
『自分が笑いかけたり、何か行動するとニコニコしてくれる』とわかると、自分を肯定的に取らえるようになります。
【2~3歳ごろ】
◎発達
イヤイヤ期真っ盛り。出来るようになることが増え、やりたい!という自我が出てきます。しかし思ったようには上手く
いかず、子ども自身も悪戦苦闘中。
◎勇気づけ
「まだ遊びたかったんだよね」と気持ちを代弁し、寄り添ってあげると、自分の気持ちをわかってもらえる他者信頼を深めて
いきます。
【4~5歳ごろ】
◎発達
お友達との関係性が深まり競争心が芽生えています。記憶をする力もしっかりとついてきますが、初めてのことを予測する
力は、まだまだ乏しいです。
◎勇気づけ
その子の中で1歩でも前進していることを認めたり、頑張りを見つけて応援していきます。
※予測するのが乏しい=だからと言って何でもやってあげるのはNG
本人がやる機会を作らないと、周囲の人が自分の代わりに何でも解決してもらえると思ってしまう
子どもの行動が、周りの大人からの「叱る・誉める」の外発的な動機付けでなく、積極的に自分から
動けるようになるといいですね。
失敗を恐れず、自分を信頼してやってみよう!と心からやる気になったり、興味関心を持つことは、これ以上ないエネルギーです。
そんな子どものエネルギーが溢れ出てくるように【生まれてきてくれてありがとう】を言ったり、
自分自身も『あの時の感動』を、意識して振り返ってみるといいですね!
(染谷)