~選択するということ~
野生のゾウと動物園で飼われているゾウ。
平均寿命が長いのはどちらでしょうか?
世界中の動物園にいるゾウの約半数を含む4500頭以上のゾウを対象にした調査によると、
動物園で飼育されている雌のアフリカゾウの平均寿命が17年弱であるのに対し、ケニアのアンボセリ国立公園で自然に暮らす雌のゾウは、平均56年、生きることが判明しています。
野生のゾウは飢餓に苦しんだり、捕食者に狙われたりすることもあるでしょう。
反対に動物園のゾウは食べるものに困ることがありません。
それでも平均寿命に、かなりの差(野生の方が長生きする)があります。
何故かと考えてみると、動物園のゾウはさまざまなストレスにさらされているとも言えますが、
圧倒的に違うのは、動物園のゾウには選択する自由がないということです。
食事も、今晩寝る場所も、水浴びする場所さえ決まっていて、選ぶことが出来ないのです。
それとは逆に、私達の人生は選択の連続です。
例えば今みなさんと、高円寺りとるぱんぷきんず、もしくは、ばにらびぃんず高円寺で、ご縁があって集っていますね。
もしどこかで誰かが違う選択をしていたら、お会いすることがなかったかもしれません。
そして保育園では子ども達も毎日いろいろな場面で選択をしています。
ただ子どもには、まだまだ経験や知識がありません。
それでも自分で、「これやりたい!」と思う最高のものを選んでいます。
その選択肢の幅が広がるよう、保育内容にもレパートリーをいろいろ増やしています。
乳幼児期の子ども達には、たくさんの経験や体験、見たり聞いたりしてもらいたい、と思っているからです。
小学校に上がると、どうしても知識教育が優先されるようになると思います。
だからこそ今の時期にじっくりとしたいことが出来る、試行錯誤しながら創意工夫してみる…
そんな経験が出来るような「体験の種まき(環境の準備)」をしたいと取り組んでいます。
種が蒔かれていない畑からは何も生まれませんよね。
いろいろな種類の種を蒔くことで、子ども達が楽しみながら成長させ、どんな風に実らせるのか…
そこは、子ども一人ひとりの選択に任せていきたいと考えています。
さて、選択が出来る人間として私達大人も今を生きているわけですから、豊かで楽しいことを選んでいきましょうね!
(染谷)