~本当の友達って…~
保育の世界では、慣例として毎年4月に新入児さんが入り、7月に夏祭り、秋には運動会、12月にはクリスマス会、3月には卒園式…という一年間の大きなルーティーンになっています。
毎年同じ行事を行っていても、子どもはどんどん成長しているので、私達職員はどんなに保育の経験を積んでも新しい発見があります。
そんな中、小学校3・4年生になった子どもに言われたとても印象深い言葉があります。
小学校の友達は、友達だけど、本当の友達は、保育園からの友達!
こんなことを言われました。
よくよく話を聞くと、小学校からの友達は「テストの点数は私の方が良かった、悪かった…」
というようなことで、比べられる機会が多くなり、気を使ってしまう。けれども保育園からの友達は、気心知れた仲なので、自分も相手もお互いに、良いところも悪いところも知っている。
だからこそ小学校でも助け合ったり、本音で相談したり遊んだりすることが出来る、ということのようでした。
保育園の中では生活がメインにあり、身辺自立が大きな目標です。その上で社会性を学び、成長していきます。寝食を共にする中で、一緒に楽しんだり・泣いたり・悔しい思いをしたり・喜んだりしながら成長していきます。
上記の話は、相手のすごいところを心から認め合いながら一緒に遊んできたからこそ、出てきた言葉なのではないかと思いました。最近では小学校以上の教育も変わってきていますが、まだまだ点数で評価をするところもあると思います。
幼児期だから出来る、遊びを通しの学び、そして心の成長はとても大切です。
例えば保育士(大人)の声掛けで「相手にも考えや気持ちがあることを知る」「言葉にして気持ちを伝える」というのも、保育園という社会の中だから体験出来ます。
また、「自分も自立(自律)し、相手のことも認める=さまざまな活動を通して自他を認める」
というのも集団生活ならではの学びです。
目には見えにくい心の部分だからこそ、周りの大人が環境を準備し(人的にも物的にも)サポートすることが大事だと感じています。子ども達の身体の育ちに加え、心の育ちも大切にしながら引き続き保育をしていきます。
大きくなっても「保育園時代は良かった!いい友達がたくさん出来たな~」と幸せな気持ちになって欲しいものです。
(染谷)