新元号『令和』からの社会の変革
4月の新元号が発表のときにはランチルームで子ども達と一緒にワクワクした気持ちで次の元号
を楽しみに見ました。たくさんの思い出がそれぞれにある平成から変わることに感慨深いものがあり
ますね。
『令和』の意味を調べるといくつか出てきますが“人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように”という願いが込められているそうです。
今は時代が大きく変わる中で「VUCA(ブーカ・ブカ)」の時代と言われています。
ブーカの時代とは簡単に言うと「現代のカオス化した経済環境」のことを指すそうです。
ブーカは「V:volatility(変動性)」「U:uncertainty(不確実性)」「C:complexity(複雑性)」
「A:ambiguity(曖昧性)」の頭文字を取ってできた言葉だそうです。
カオスとは、「状況がメチャクチャで収拾がつかない」「大混乱で何が起こっているのか理解できない」「ごちゃまぜで意味不明」と言う意味なので、そのような時代がまさに今、そしてこれからもっと起こるということです。
昔は時代が変わるのに100年・50年・30年という長い年月をかけていましたが、今の時代は
スピードが違います。10年前新しいと言われていたものはどんどんと古くなり、また新しいものが生み出されます。それがここ最近では3〜5年とまだ私達の記憶の新しいうちに、新たなものが生み出され、それに対応したり慣れる前に、またさらに新しいものができ、まさにカオスな状態がここ数年で繰り返されています。
現代の大人は、そのあまりにも早い時代の流れについていけず「できない」「変われない」という発想になりがちです。でもそれは人間の本能として新しいことに不安や恐怖を感じることは当たり前なことなので悪いことではありません。しかし、今私達の目の前にいる子ども達はどうでしょう?ここ3〜5年のめまぐるしく世の中が変わり始めた時に生まれ、知識を得て今という時代を生きています。
そして今よりも加速するこれからの時代を生き抜いていかなければいけないのも彼らです。
新しい社会のかたち「society5.0」では、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(society)のこと。これからの新たな社会のかたちが模索され始めています。そして、保育業界もここ数年で変化をしています。①保育制度が大きく変わる ②クローズアップされる非認知能力 ③幼児教育の無償化 などニュースで目にする内容も多くあります。多面的に変化をしていく時代だからこそ、自分達の価値観だけで物事を捉えるのではなく、広い視野をもち、時代の流れをみて子ども達に本当に必要な保育とは何かを見極めていきたいと思います。
近年、小学校以上の学校教育でアクティブラーニングが注目されています。このアクティブラーニングとは「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」の3つの視点を重視しています。
りとるぱんぷきんずでも3月には園内で行われているアクティブラーニングの1年間の取り組みを紹介しています。
これからも子ども達の主体的な活動や多様な体験を保障して友達や大人とのやりとりなどで自ら考えを広げて気づきや工夫する体験と結びつくようにして「考える力」「非認知能力」を遊びや日々の体験から身に付けていけるように関わっていきたいと思います。 (北嶋)