2017年12月 「皆様は将棋に興味はありますか。」

    今話題の藤井聡太四段はご存知でしょうか。
    現在中学3年生の藤井四段は、史上最年少プロ棋士にして
    歴代新記録となる公式戦連勝記録に挑んでいます。
    もう一つ、“天才”はいかにして育ったか、ということもよく話題にのぼっています。

    3歳で入った地元の幼稚園が、モンテッソーリ教育を取り入れていたことは、
    聡太の頭脳開発に大いに役立ったと思われる。
    モンテッソーリは20世紀前半に活動したイタリアの精神医で、
    遊びを仕事として取り入れる教育法を確立した。
    その教育法は、日常生活の練習、感覚教育、言語教育、算数教育、文化教育の5分野に分かれ、
    多くの遊び道具や知能教材を使う特徴がある。

    3歳から4歳にかけて、聡太は紙を編んで作る「ハートバック」という袋を
    毎日大量に作って家に持ち帰った。
    その数は100個に及んだという。
    (将棋情報局から抜粋)

    先日の保育参観の保護者会の中で、主任の中川が「敏感期」についてお話をしました。
    「敏感期」とはある特定の事柄に対して強い感受性が表れ、
    その事柄をいとも簡単に吸収する時期のことです。
    その対象と出会ったとき子どもには集中現象があらわれ、
    何回も何回も同じことを繰り返します。
    まさにこのハートバックは藤井四段の「敏感期」だったようですね。
    (その後はある知育玩具に没頭したとのことで、モンテッソーリ教育同様その知育玩具にも注目が集まっているようです)

    今回ここで話題にしたのは、モンテッソーリ教育や知育玩具が天才を育てたと言いたいのではなく、
    「敏感期」についてわかりやすい例だと思い載せました。
    藤井少年は来る日も来る日も大量のハートバックを持ち帰ったとのこと。
    せっかくの作品だから捨てるわけにもいかず、日に日に増えていくハートバック・・・。
    「また作ったの?」
    「他のこともしたら?」
    「もういい加減にしてくれる?」
    とつい言いたくなってしまうかもしれません。

    ですが、ここで大切なのは、
    子どもが自分からやめるまで見守る周囲の姿勢です。

    藤井四段のご両親は対局の勝敗は尋ねないなど、
    あくまでも我が子のやりたい気持ちを第一に考えて見守っていたようです。
    今回保護綾会のアンケートに
    「うちの子は今敏感期かな?」
    「以前は、早く終わりにしてと思っていたことも、少しだけ見守れるようになった」
    「ダメと言いがちだったけど、今はこだわりの敏感期だと子どもの行動を温かく見守ってあげようと思った」
    など、皆様の敏感期に対する理解が深まり、
    前記のような感想をいただいたことをとても嬉しく思います。

    幼児クラスになるとおたより帳がなくなることもあり、
    子どもの日々の様子をもっと知りたいと保護者の方から
    ご要望をいただくことがあります。
    月1回個人だよりをお配りしていますが、
    こちらもお子さんが“今”何に興味があるか、
    “今”何を繰り返し行っているかなど、
    リアルタイムでご家庭と共有していけるように努めてまいります。


    飯塚 佳代子

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