2017年12月 「敏感期といやいや期」

    今まで聞き分けの良かった子が、急に自分の思いを通そうと言い張ったり、
    泣き叫んだりすることがあります。
    そんな時、大人は「あら?いやいや期かしら?」「もう、頑固なんだから」などなど、思うこともありますよね?
    でも、いやいや期と決めつける前にちょっと待ってください。

    確かにいやいや期というものは存在しますし、本当にわがままを通そうとしていることもあるかもしれません。
    しかし、モンテッソーリ教育でいう、「秩序の敏感期」という考え方、見方があることも知っていただけると、
    なるほど・・・と思うことはたくさんあります。
    「秩序の敏感期」は生後数か月から現れて、二、三歳ころをピークとし、
    六歳ころまでにはほとんど消えてしまう、秩序感という感受性をもつ時期のことです。

    例えば・いつも同じ場所に、同じものが置いてないといや
    ・いつも決まったルーティンで朝、家をでたい
    ・これは私の物、これはママの物など、所有物が変わることがいや
    ・いつもと同じ道で保育園に行きたい
    などなど

    思い当ることはありませんか?
    こんなふうに、この時期は、「順番、習慣、場所、所有物」などに対して、ものすごくこだわります。
    1つ例をあげてみましょう。
    ある日、Yちゃん(2歳)が泣いて登園してきました。
    お母さんに理由を尋ねると、「全然わからないんです。
    今日は朝いつもよりも朝家を出る時間が遅くなってしまったので、
    近道して急いできたからですかね~?」とのことでした。

    Yちゃんはその後も「ぱんっ!てしてないの」と言って泣いていました。
    帰りにお母さんにそのことを話すと「あ~いつも、保育園に来る前に、
    途中のオブジェに触ってからくるんです。それですかね?」とのことでした。

    まさに、それです!!
    この時期の子は、秩序の敏感期の時期です。
    いつもと同じルーティンが大好き。
    Yちゃんは毎日、お気に入りのオブジェに触ってくることで、気持ちが安定していたのですが、
    突然の変更に戸惑い、気持ちの心地悪さをどう処理したら良いのかわからず泣いていたのです。

    この秩序の敏換気が終わると、そのようなことは減っていき、
    突然の変更にも対応できるようになっていきますし、
    反対に変更を期待感に変えていくこともできるようになってきます。

    他にも、敏感期は言語、感覚、運動、数、文化、礼儀と作法の敏感期などがあります。
    敏感期について、詳しく知りたい方は、事務所にお声かけください。
    書籍があります。

    子どもの敏感期を知って、子どもを観察するとなるほど・・・と思うことがたくさん見えてきます。
    おもしろいですよ!!

    (岩澤)

    Preview TOPICS Next