Column

~福岡研修~

11月に二泊三日で福岡県の姉妹園『清高保育園』と『こどもの園りとるぱんぷきんず』へ、研修に行ってきました。

法人の統括園長である大江恵子より、さまざまな研修でいろいろな話を聞いてきました。

そこで繰り返し言われたことは「関東の施設は、職員数が多くて恵まれすぎている」です。

そうは言われていても、職員が多いという事は悪いことなのかな? むしろ、子ども達にたくさんの手をかけ関わることが出来るから良いことだと私自身思っていたのです。

しかし、今回の研修に行きその意味がやっとわかりました。「たくさんの手をかけることで子どもの成長を妨げているということ」「手をかけることが、自立のためには弊害になっていたということ」

子どもがやりたいと思うことを習得するためには、多少の失敗や時間がかかることがあります。しかし、その経験が『出来た』に繋がっていく大切なプロセスなのです。未来を見据え、長い目で

見ながらやらせてみる。子どもの成長を見守ることも大切だと改めて感じたのです。

保育士は、子ども達の見本となり、学びを教えていかなければいけないと思いがちです。しかし、教えるのは、職員(大人)だけでなく『子ども同士』『年上の子が年下の子』…手伝う姿や一緒に行うことで見て学び、自分で出来るようになることもあります。

園では、そのために縦割りを大切にした保育を行っているのです。

今年は、「年中」「年長」は一人担任ですが、マジョラムとしての職員数は(横浜市基準)多く配置しています。福岡では規定の職員数(国基準)で保育を回していました。そのため、職員が必要以上にたくさんの手をかけていないこともあり、子ども達一人ひとりが考え動き、自立していました。

私自身…園理念でもある「無限の可能性を信じ共に育ち合う個と公の集団」を意識して関われていなかったと感じました。怪我したらどうしようなどリスクばかりを考えて子どもの可能性を奪っていたのです。乳幼児期は、スポンジのようにさまざまなことを吸収することがとても早いと言われています。どれだけ、子ども達にさまざまな経験をさせることが大事だという事をこの研修を

通して改めて思いました。

子どもたちが大人になる20年後、30年後の時代は著しく変化していると思います。

今までは、正解か不正解や良い悪いが求められていましたが、今後は自分の意見を言い、さまざまな考え方がある。その中で自分の意見が言える事が大切になってきます。

自分で考え行動できる自立した子どもに育てていく。そのことが、私たち大人(職員や保護者)の

役目だと感じました。

最後に、統括園長の話の中で“過保護こそ子どもを不幸にさせることはない”という言葉

私は心を打たれました。みなさんの関わりは過保護になっていませんか?

 

 □子どもが出来ないと困るからとつい大人が手を出していませんか?

□子どものためにと思い、必要以上に手伝ってしまっていませんか?

□時間に追われすぎて手を出していませんか?

□今だけ良ければいいと思っていませんか?(未来を見据えて関わっていますか?)

□少し時間がかかっても、待てる余裕はありますか?

□少し間違っていたら、すぐにやめさせ動きを奪っていませんか?

 

これからも、無限の可能性を信じて子どもと

関わっていこうと思います。                       (宮本)