Column

脳スタイル

 

社会福祉法人清香会では、例年1月~2月に、次年度採用者のための「新人研修」を開催しています。今年も1月に12日の研修、また2月に1日研修、3月には各園を巡回してのOJTがあり、入職にあたって必要なことを学んでいきます。

その研修の一つに「脳スタイル」というものがあります。簡単な質問にいくつか答えることで、自分の脳タイプがわかります。「脳スタイル」には4つの基本タイプがあります。

 

  1. 左脳三次元タイプ(合理的な人)

    視覚聴覚記憶があまりよくない。自分は自分、人は人、という区別がはっきりしている。情に流されない。何に対しても「なぜそうなったのか」など目的や理由を重視する。

  2. 左脳二次元タイプ(完璧を目指す人)

    年表のように記憶する。言葉にこだわる。自分の知識やスキルで人の役に立つことが得意。継続力があるので資格の勉強のように目標がはっきりしていると強みを発揮する。

  3. 右脳三次元タイプ(行動する人)

    その場を写真で撮ったように記憶する。人を喜ばせたり楽しませたりが自然にできる明るい人。物事の優先順位は自分の好き嫌い。

  4. 右脳二次元タイプ(情に厚い人)

    思い込みに基づいた記憶をする。「こんなふうに褒められた(喜び)」というように感情を絡めて覚えている。人間関係における自他の境があいまい。共感性が人間関係の基盤。気遣いができるタイプ。目的を明確にするよりも周囲の期待や雰囲気をもとに行動を決めていく傾向がある。

 

研修では、これらの脳タイプを学び、また自分の脳タイプを知ることで得意なこと、苦手なことを知ったり、違う脳タイプの人はどう考えるのか、その傾向を知ることで仕事上どうやって関わっていったらいいか、など様々なことに役立てています。たとえば、数年前の法人研修に「自分のオリジナル名刺を作ってこよう!」という宿題がありました。右脳の先生たちは「どんな名刺にしようかな」「こんなのどう?」と早速名刺づくりに精を出しますが、左脳の先生たちは「なんで研修に名刺?」と、とまどってしまったので「法人研修の今年のテーマが『つながり』だから、普段関わらない姉妹園の先生たちとも話をして欲しいので、そのきっかけを作るために名刺を持っていくんだよ」という目的を話すと「ああ、なるほど」と理解をし、名刺を作り始めました。このように、一つの事柄を伝える時にも、この先生にはどうやったら伝わるのかな?ということを考えながら話をしていくことあります。

 

ひとつのタイプではなく、いろいろなタイプの人がいることで、得意分野を生かしたり、足りないところを補い合ったりすることができます。大人も子どもも、個性や得意なことを

認め合える環境を作っていきたいと思っています。

 

参考文献:本田ゆみ「仕事のできる人は必ず『瞑想』している!」ヒカルランド,2017年