Column

災害に対する備え

大正12年9月1日、関東地方を震源としたマグニチュード7.9の関東大震災が発生しました。その被害は死者、行方不明者含め約10万5千人とされており、最悪の被害をもたらしました。現在、9月1日は防災の日に制定され『政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風高潮津波地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する』という災害啓発デーとなっています。
近年では地震や豪雨などが増え、災害対策をおこなっているご家庭も多いと思いますが、今回は保育園でおこなっている災害対策について紹介します。
毎月の避難訓練では大きな地震、小さな地震、火災、地震による火災などを想定し、時には非常階段を使った外への避難訓練も実施しています。職員にも時間は知らせず、出来る限り本当の災害時に近い想定でおこないます。また避難訓練後には子ども達に毎回、なぜ避難訓練をおこなったのか、避難する時に大切な

『お・は(か)・し・も』を伝えています。

お おさない(押さない)…焦ってお友達や周りの人を押してしまうと、二次被害につながります

は はしらない(かけない)…走って逃げることも大切ですが、転倒による怪我も起こります

し しゃべらない…話に夢中になると、どうしたらいいのか大切な話しを聞き逃してしまいます

も もどらない…避難途中、現場に戻ると建物の倒壊や火災の火や煙に巻き込まれてしまいます

子ども達はこの約束をよく覚えており、訓練が始まると、火災なら煙を吸わないよう口もとを手で覆い、地震の時には机の下に隠れるということが自分達で出来るようになってきています。
園で災害が起こった時には友達や職員と一緒に動くことが出来ますが、家で起こった時や大きくなった時にも、このような知識を知っているかいないかでは全く違ってくると思います。

『自分の身は自分で守る』ことが出来るよう、今後も避難訓練を継続していきます。

この他にも園には避難バッグ・防災頭巾・懐中電灯・非常食・トイレ…など災害時に必要な物も揃えています。リスク会議で防災グッズの見直しをしたり、非常食を子ども達にも体験してもらえるよう、昨年は年長に備蓄している非常食を紹介し、園児全員で一緒に作って食べました。
お水やお湯で作れること、パラパラとしたお米が、ふっくら食べられる状態に変化することに驚いていました。

 9月の避難訓練は【引き取り訓練】です。

災害による引き取りが必要となった場合を想定し、引き取りの流れを実際におこなうものです。在園児の皆様はお仕事の都合がつく場合にはぜひご参加下さい。

防災の日は9月1日ですが、その日を含む1週間は防災週間でもあります。これをきっかけに、ご家庭の備蓄や防災グッズを見直したり、近くの避難場所を確認するなど、子どもと一緒に防災に対する意識を、ぜひ高めて下さい。                  
                                      (岡先)