Column

こどもの“また”はじまった…と思う行動の意味、知ってますか?

先日こんな本を読みました。『男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方』です。
インパクト強いタイトルですよね。私も育児をしていると “私の保育士の経験ってなんだったのかな”と思うことが頻繁にあります。
それは、“わが子だと通用しない”ことが多いからです。
そんな時たまたま見かけたこの本に、こんなことが書いてありました。

”自分で乗り越える力をつける育て方“
おうちでもこんな場面ありませんか?

 

①   自分でやりたい→上手く出来ない→癇癪を起す→親が手伝うと怒り出す

②   どんな時も「嫌だ!嫌だ“」と言い続ける・・・

 ①   は自分でやりたい時期にありがちな場面ですよね。保育園でもよく見かけます。
そんな時は、子どもの“頑張り”を認めた上で、やり方を丁寧に伝えます。
それでも上手く出来ない時は「手伝って下さい」と職員に言うといいよ、と伝えています。
最初は自分の感情が優先されてしまうので、“周りに助けを求める”よりも癇癪が先に出ることが多いですが、少しずつ自分の気持ちをコントロール出来るようになると・・・

自分で頑張る→上手く出来ない→問題解決の言葉を発する→出来た!

という流れを理解し始めます。
今年年少の息子は、以前まで上手く出来ないことに対して家でも大荒れでした。
私も、何回も何回も言葉での伝え方を教えていましたが、最初はその話を聞くことすら嫌で「出来ない!!!」と怒ってばかりいました。
しかしここ最近になって、「手伝って~」という言い方を覚え、そのお蔭か日常の中でも気持ちのコントロールが上手になってきたように感じます。

 ②   は例えば、暑かったら1枚洋服を脱ぐ、疲れたら休むというように、大人にとっては当たり前のことも、子どもにとっては『○○だから○○しよう』が意外と難しいものです。「疲れた・・おんぶ」と言う子は、過去に疲れたらおんぶをしてくれた嬉しい経験があったものの、選択肢がその一つしかないため「おんぶー!」とだけ言っていることがあります。また、「おんぶ」という選択手段すら知らない子は「疲れたー」とずっと言い続ける場合もあります。そう言われると「また始まった…」と思いますよね。
つまり子どもが困った時に、『いろいろな方法や言い方がある』、という自分で解決出来る選択肢を伝えておくといいですね。

今回この本を読んで、親からするとついつい「また始まった…」と思ってしまいがちな場面も、子どもにもちゃんと理由があるんだな…と改めて考えさせられました。

全ての子が今回の話に当てはまるわけではありませんが、育児で「も~!!(怒)」と思った時に、今回のコラムの内容を思い出して、試してみていただけるといいなと思います。    

(宝田 以久美)