Column

『箱根駅伝のうらばなしから』

新年の挨拶をしてからあっという間に1ヶ月。2月5日は旧正月です。旧正月とは、旧暦における1月1日のことで、春節とも言います。日本ではほとんどこの旧正月を祝うことはありませんが、日本以外のアジアの国では日本のお正月と同じように祝われているそうです。日本では横浜中華街がこの日にイベントをおこなっているみたいですね!

そんなお正月にちなんだ前回のコラムでは、尾池先生が今年の目標宣言をしてみては?と締めくくっていました。みなさんは目標を立ててみましたか?目標はアウトプットしてみんなに聞いてもらった方がいいということでした。今回はそんな目標をしっかり持ち、かなえたお話し。

年が明けた1月2日、3日に行われる箱根駅伝。皆さんの中にもご覧になった方は多いのではないでしょうか。陸上好きな母がいる我が家では、毎年「箱根駅伝」を見るのがお決まりです。出雲で開かれる箱根の予選会はもちろん見に行き、事前番組もチェック。当日は往路復路とも、録画までしながらリアルタイムで見ています。その影響もあり今年は私もたまたま事前番組を見ていました。その中に気になる選手が。今年中央大学の1区を走った中山選手です。中山選手が陸上を始めたのは、高校時代。多くの有名選手は高校時代には記録を上げ、大学は推薦入学。しかし、無名だった中山選手は一般入試を受けて中央大学へ進学。“陸上を続けたい”という目標を強く持ち、自ら監督に頼みこみ、選手というより“練習生”としての入部からスタートしたそう。それが最後には夢の箱根駅伝を走るという結果まで残したのです。もちろん中山選手の才能や努力があってこその結果。それに加え、大きかったのは周りの援助だと私は感じました。練習生では、中央大学のユニフォームすら着ることができない選手ばかり。そんな練習生だった中山選手にも、育成チームを作り、しっかり練習メニューを与えて力を伸ばしたコーチがいたのです。もしもこの時、「練習生なんて…」と相手にしなかったりその気持ちを馬鹿にするような人が周りにいたとしたら、誰だって気持ちよく練習に向かえるわけがありませんよね。また、記録が伸び悩み育成チームから外れそうになった時、「頑張っているからもう少し待ってくれませんか」とコーチに頼んだ仲間もいたそうです。そんなまわりにも支えられ中山選手は記録を縮め、4年生にして見事1区、“中央大学のエース”として駅伝を走ったそう。

幼児期、保育園に通う子どもたちが、保護者の皆様と同じ位長い時間を過ごし、様々な体験を一緒にするチャンスがあるのが保育士。子どもの気持ちを否定せずに受け入れたり一緒に何かを取り組んでくれる保育士や大人がいるか、共感してくれる友だちがいるかどうか、そんな環境や経験が、子どもたちの目標へ突き進む勇気や後押しになるのではないかと感じます。この園がそんな場所になるよう、私たちも努力していきます。

ちなみに中央大学は箱根駅伝11位。残念ながらシード権は逃しまし、来年は予選会からの出場を狙います。来年はどんなドラマがあるのか、今からわくわくしますね!

(岡先)