Column

ほっこり・にっこり・にやにやエピソード

保育士という仕事をする中で日々の中にたくさんの喜怒哀楽があります。これは、子どもも大人も同じですが、そのなかから2つ子どもの姿についてのエピソードをご紹介します。

まずは1つめ。私が1年目の時のカモミールでの出来事。夕方、おままごとをしていると、1歳8か月の子が赤ちゃんの人形”ボブ”で遊んでいました。初めはボブを抱っこし、果物や飲み物を上げたりして遊んでいたのですが、少し経つとなにか思い立ったかのようにボブと一緒に自分のオムツカゴのところへ。その後、何をするのかしばらく様子を見てみることにしました。すると、オムツを持ってボブと共にトイレへ向かいます。その後、オムツを椅子に置くと、両手でいつも自分が使っている便器にボブを置き「いーち、にー、さーん、さーん、・・じゅう!」(1~10まで数えたようです)と数え、続いてボブを便器から降ろすとオムツを穿かせ始めました。しかし・・・”何か足りない”というかのように手が止まり、続いてなにかボブに話しかけてから今度はオムツカゴからおしりふきを取り出し、再びボブの元へ。するとなにか言いながら、おしりふきでお尻を拭き始めました。その姿に思わず(かわいすぎる・・・!!)声を出してしまいそうでしたがぐっと我慢。最後は、オムツを穿かせトイレから満足そうに片手を繋ぎながら、ボブと共に出てきました。目が合うと「へぇっ!」(できたよ)と、嬉しそうにボブを見せてくれました。

この一連の子どもの姿に、まだ生れてからまだ1,2年しか経っていないのに”こんなことができるのか”と驚いたと共に、本当にたくさんのことを日々の中から学んでいるのだなと感じました。そして、私たち大人は子どもたちにとって”見本”として立ち振る舞い、関わりをしていかなければいけないっということを改めて感じた瞬間でした。

 続いて2つ目。ある日のマジョラム4歳児の様子。園庭で遊んでいると「だってさーーー!」と男の子2人で言い合いが始まりました。なにやら、おにごっこでタッチされた、されていない。このような趣旨の話しでした。しばらく見守っていると、お互いの口調はヒートアップ。お互いに顔を赤くしながら主張しています。普段なら周りの女の子が「まぁまぁ」という感じで仲介に入るのですがこの日は2人の勢いに周りも圧倒されていました。しばらく話は平行線をたどり・・・あるタイミングで「でもさ!」と、片方の子が自分の気持ちを落ち着いて話「〇〇だったけど、タッチされたって気付かなかったかもしれないからわかるようにタッチしてよ。」(ちょっと突っ込みどころはあるかもしれませんが)というかたちで最後は笑いながら仲直り。「よし、もう1回やろう!」と、こんないい場面!でランチに行く時間に。「なんだよ~おにごっこしたかったよなぁ~」と、残った涙をぬぐいながら2人でにっこりしていました。

普段園で過ごしていると日常の中で起こるけんか、ですがこの経験の中からも“自分たちで解決する”ことや“自分の気持ち、に折り合いをつける”など本当にたくさんの学びがあることを改めて感じました。大人が入って仲介しなければいけない場面も多々ありますが、年齢と共に内容や場面、子ども同士の姿を見極めて、見守っていくことも必要だと感じました。その判断は大人である私たちがどう関わっていくかで、変わっていくものだと思うと、どの場面でどんな関わりをするのか、自分自身を振り返ると共にその場にあった判断をし、子どもたちがいろいろな経験を通し、成長することができるようにしていきたいです。 (飯村)