Column

今から大切とされる『非認知能力』

いつの間にか平成30年も半分を過ぎましたね。一年の月日が流れるのが本当に早く感じます。

今年度もこのコラムのページを活用しながら何回か子育て発信が出来ればと考えています。よろしく

お願いいたします。

 毎日まいにち時間に追われ気がつけば朝がやってくる日々を送っています。
 私の息子も一歳児クラスに進級し、お友達や先生方からたくさんの刺激をもらいながら過ごしているようです。そんな息子ですが進級しての4月はちょっとだけ「保育園 行きたくな~い」になっていました。新しい先生、 新しいお部屋に少し戸惑いを感じている様子でした。今では彼の中で環境が変わったことの理解と慣れてきたためか、時に「イヤイヤ~」と言いながらも楽しく登園しています。

 最近は 何か食べたくないもの、気持ちが進まない食べ物があると お茶碗をひっくり返したり、わざと捨てたりします。しばらくの間は「こぼさないでね」「大事にね」と話していました。
 ある夕飯時、またご飯をこぼす始末。そしてそのあとニコニコと笑いかける息子。これは私の関わりを変えなくてはと思い、いつもよりきつめに「こぼすならごちそうさま」と食器類を片付けました。そして「食べ物はとっても大事なの。わざとこぼしたらいけない。」などなど 冷静に話しました。すると彼は下を向き 目が赤くなってきて、大粒の涙が…。いつもは大きな声で「ウワ~」と泣くのですが この時はシクシクと涙していました。彼なりに叱られたことを理解している様子でした。「もうしないでね」の声に「わかった」との返答。それからというもの以前よりこぼす回数が断然少なくなったように思います。

そしてご飯が食べられないときは「いらない」と言ったり自分で「ごちそうさま」をして私に合図を出すようになったと感じます。

 今の子どもたちが大学入試を受けるときには 試験内容が変わると言われています。今までは【認知能力】いわゆる知的分野の内容でしたが、これからは【非認知能力】の内容が出てくるようです。
 20年後どんな社会になっているのか? 想像もできませんが、法人理念である【新しい保育の創造】に基づき法人内の各会議などで話し合うことがあります。今よりもAIが主流になり 今の職業の半分ぐらいをAIがしているとも言われています。社会がもっと便利になり技術も優れ人生100年時代が本当に現実になっているかもしれません。そのような社会で生きていくために今、子育てに求められること・園に求められることは何か?
それはまさしく【非認知能力】を高めていくこと。人との関わりの中で「さまざまな物に興味を持つ好奇心」「物事に取り組む集中力」「我慢する気持ち」「失敗してもくじけない心」そして「自尊心」を育んでいくことだと思います。

 

モンテッソーリ教育もたくさんの教材があり、視覚的には【認知能力】の一つと感じられますが、その奥底には【非認知能力】の内容がたくさん詰め込まれています。非認知能力を高めることができて初めて認知能力が高まっていくのです。だからこそ、モンテッソーリ教育は100年以上も世界で愛される教育法なのだと思います。
 子どもは社会からの授かり物。今の子ども達が大人になった時に真の「自律」「自立」した大人になっていることが私たち法人の役目です。【非認知能力】を育んでいけるよう、我が子に対しても「心の教育」を大切にしていかなくては、、、、と強く感じる今日この頃です。