「自分で選ぶ」は「生きる力」
前回、「選ぶ力は考える力」についてお話させていただきました。(見逃してしまったという方は下記から)
⇨⇨⇨ 園コラム|高円寺りとるぱんぷきんず (seikoukai.or.jp) ⇦⇦⇦
今回は、その「選ぶ」というお話をもう少し詳しくお伝え出来ればと思います。
食事の場面でも出来る工夫
早いと驚かれるかもしれませんが、2歳後半くらいからメニューによって自分でよそえる物があります。
年少になると自分の食べられる量が何となく分かるようになり、「ちょっと減らしたいな」と量を調節することも
出来るようになります。
この、量を調節するということが『選択している』ことに通じますよね!
自分がよそうことによって、そこに責任が生まれ、それを食べ切ろうとしたり、食べこぼしがあれば自分で拾おうと
する姿が見られます。
自分でよそうようになってから、苦手なものにもチャレンジして食べてみようとする姿が見られる、というのは
園ではよくある姿です。
配膳方法については発達に合わせて難易度を変えながら実践する機会を設けています。
【選択をする】ということは、その時の場面に合わせて数ある選択肢の中から決めることです。
こうした日々の積み重ねは、見通す力、順序だてる力、工夫する力にもつながっていくと言われています。
つい先日…息子と保育園に向かうため、家を出ようとした時のこと。
息子が「雨が降るんだって!サンダルだと濡れちゃうから長靴で行くね!」と玄関に向かいお気に入りの赤い長靴を
履いていました。
夕方、迎えに行くと「水たまりあった?今日は長靴だからバシャン!てしてもいいよね~」と嬉しそう。(笑)
“スニーカーやサンダルでは水たまりの中に入ると濡れてしまうけど(経験済み)長靴なら濡れずに楽しめる”、と
朝の時点で想像していたのかも、と驚きつつ息子の成長を垣間見られた日となりました。
今まで「自分で選ぶ」ことを意識してきた声掛けが、時間をかけて、こうした見通す力につながったのかもしれません。
園がビュッフェスタイルでの食事や選択制保育のような活動を取り入れている背景には、子ども達にこんな風に
成長してほしい、という願いが込められています。
すぐに変化が見られるわけではないかもしれませんが、それでも、こうした一つひとつの積み重ねが、いつか子ども達の
生きる力につながっていくと信じています。
(尾池)