Column

♪音のちから♪

  

『音育』という言葉をご存じですか?
作曲家の小松正史氏によると「耳の感性を磨くための教育」。
国内の大手音楽教室であるヤマハ音楽教室によると「音楽を通してこころを育てること」と定義付けられています。
言葉の表現はそれぞれですが、総括すると「音に触れながらこころや感性を豊かに教育すること」とも言われています。

「教育」という言葉を聞くと楽器演奏が出来るようになる音符が読めるようになる歌が上手になるなど、『出来るようになる』ことが先走る感じがしますね。
それよりも、何より『音を楽しむ』ことが大事だと思います。子ども達の成長に五感の発達は欠かせないものです。その中でも「聴覚」は普段の生活の中で常に働いています。「言葉」「周りの人の声」「身近な生活音」などたくさんの音を聞き取りながら、聴覚や感性を育んでいます。

音育(音楽活動)を通して育まれるものとして専門家も
『記憶力』『集中力』『社会性』『協調力』『言語能力』『コミュニケーション能力』などをあげています。

子どもと一緒に「手をたたいてみる」「散歩で外の音を聴く」…そういった普段の生活の中で音を感じるだけでも音育になります。
そこから感じた音を子どもなりに表現することで、大人や友達とのコミュニケーションに繋がり、社会性も育まれることでしょう。
園でも「音育」を取り入れ、よりよい感性や発達に繋げています。
「オノマトペ(擬音語、擬声語、擬態語)」で表現したり、言葉を感じる遊びや、「リトミック」「ぱんぷきんPUMP」「楽器遊び」などの活動も取り入れています。子どもには特に意識して、良い音楽や素敵な言葉を聞かせたいですね。それによって、音(音楽)のちからの大きさ(子どもが成長している様子)が実感できます。
今後もいろいろな音に触れ、子ども達と共に感性を育んでいきます。
                                                                  (馬塲 由希奈)