Column

豊かな人間性につなげるために

お正月にゆっくりと過ごしていたので、ぼんやりとNHKの番組を観ていました。

その時に「昔話法廷」というものがあり、途中からでしたが、とても興味がある内容だったので、ご紹介します。

「さるかに合戦」の話の中でのサルの息子が法廷に立ち、「なぜ父が死刑にならなければいけないのか」という訴えを裁判で行っているものでした。

裁判の中ではお互いに自分の意見を主張している姿もありました。

その番組が小学校5年生から6年生の番組だということをしり、さらにびっくりしました。

小学生の時から、多角的な視点で物事を見るという指導が始まっている。という驚きでした。

ほかにも狙いの中には、他者との話し合いを通じて、「命の重さ」や「償いの意味」、「人が人を裁くことの責任の重さ」などについて考えを深めるという目的がありました。昔話という題材を使い、その物語に登場してこない人物にも焦点をあてることで、よりわかりやすい内容になっていました。

 

保育園の子ども達には、人を裁くなどはまだわからないかもしれません。しかし物事の善悪や自分の気持ちだけでなく相手の気持ちを聞くなど、生活の中でも人間性や社会性を学ぶ機会がたくさんあります。

 

保育所保育指針の3歳児以上の保育の中でも「仲間と楽しく過ごす中でいざこざや葛藤の体験を重ねそれについて考えたり保育士や仲間と話し合ったりすることは、自他の気持ちや欲求は異なることに気づかせ、自分の視点からだけでなく相手の視点からも考えることを促して、他者への思いやりや善悪のとらえ方を発達させる。」 と解説されています。

 

幼児期の成長・発達の中にもそういう道徳的な部分は必ず必要だということです。

その一つとしても絵本はとてもわかりやすく伝わりやすいものだと思います。

絵本の昔話やグリム童話の中にも絵本を読み聞かせることにより、その時の情景をイメージしたり、その中でも善悪を知るという道徳的な学びがたくさん含まれています。

面白い内容、たのしい内容、中には残酷な内容だったり、悲しいお話もあります。そのような喜怒哀楽の感情を仮想体験することもとても大切な情操教育の一つになります。

選ぶ本によって人の痛みや悲しみ、喜び、怒りとさまざまな感情にふれることができます。

 そのような体験を得ながら、子どもは人の気持ちを知っていき、相手を思いやる気持ちも芽生えていくのだと思います。

 

小さい時から原作の絵本に触れることで、人としての人間性も育っていきます。いろいろなものの見方をしながら、人の意見の違いも受け入れ、しっかりと考えることができるように育っていってほしいと願います。

 

(竹田)