Column

~これからの時代の子どもたちに~

先日受けた法人研修の一部をご紹介します。

 

これからの時代はどうなっていくのかを各園の副主任で考える機会がありました。

「A I化」「少子化」「温暖化」「過疎化」「高齢化社会」「環境破壊」(これらが加速していく)「テロの日常化」「宇宙に行ける」などがあがりました。

特にA Iは私達の生活に密着していて社会の核となっており、様々な分野で暮らしの助けとなっています。子どももタブレット、スマホなどの機器や一声かけると代わりに動いてくれるロボットに触れる機会も多くなっています。

 

統括園長からの話ですが「この年代の子ども達は手を使うことで、脳がより良く発達していく。人は必要に迫られるから進化していく。便利過ぎる時代になったからこそ敢えて手を使う必要に迫られた環境を子ども達に用意してあげることが大切である。」とのことでした。

 

そしてこれからの時代を見据え、その時代を生きる子ども達にどんな人になっていてほしいかということもしっかりと念頭において子どもと関わっていくことを皆で再認識し「自立した人」「自分という人間をしっかりと持っている人」そういった人になることで「周りの人にどんな人間かが明確にわかる=信頼に繋がる」という話に行きつきました。

 

そのために私達が実践していることのひとつとして、上記に挙げた「手を使う必要のある環境」を準備することがあります。園では子どもが充分手を使える環境を考えて教具を準備しています。

カモミールさんから年長さんまでの6年間で子ども達は実に目覚ましい成長を遂げます。例えば「手のひらで棒を持ち穴に差し込む」という動きが、やがて「紐に立体物を通す」になり、更に「太い針に毛糸を通してストローを通す」「針に毛糸を通して紙を縫う」、最終的に「布に刺繡する」に至る活動があります。それぞれの段階でその動きを獲得する目的の他にもうひとつの大きな目的があります。作業の際には自分の手や目をコントロールしようとする強い「意志」が働き、集中する現象が起こります。

そしてやり遂げたその先にある達成感!この繰り返しが子どもの精神力を培っていきます。

それがもうひとつの大きな目的です。

 

自分の思いと動きをコントロール出来ていくことが、やがて困難なことでも必ず出来ると挑戦していく、本当の意味で「自立した人」になっていくことに繋がります。

次の世代を担う子どもたちの導き手として私達も共に成長していきたいと考えています。

                            

(矢崎)