Column

もしわが子が友だちを傷つけてしまったら・・・どうしますか?

先日娘2人を連れてお買い物に出かけた時の話です。

エレベーターに乗っていたら、子どもを二人連れた親子連れが入ってきました。狭いエレベーターの中で他のお客さんもいました。

その時、親子連れのお子さん(おそらく3歳と5歳くらいの男の子)の下の弟が、故意に私の娘の足を踏みつけたのです。娘は「あっ」と気づきましたが、何も言いませんでした。

意地悪をしようと思ったのか?興味があってなのか?それはわかりませんが、その時にお母さんが「いたずらしないよ~~」と子どもに声をかけました。そして、先に降りていきました。娘には謝罪がありませんでした。

 

謝ってほしいわけではありませんが、娘が痛いか痛くないか?は別として、相手に危害を与えた時の親としての対応ができないことに対して残念な気持ちになりました。逆の立場で考えるならば、子どもに相手の方に謝ることを教えるしつけのいいチャンスだったと思います。親も一緒に謝る姿勢を子どもがみて「お母さんが謝っている。自分は悪いことをしたんだな」と子ども自身も自覚する場になります。子どもにとってそういうときこそいろいろな社会のルールやマナーを教えていく大事な瞬間だったのではないかと思いました。


物を壊した時も同じだと思います。子どもは親の背中を見て育ちます。わが子がかわいいのは誰でも一緒です。守りたいのもわかります。でもそのわが子が一人前の大人に成長していくために、親が教えなければいけないことや見せていかなければいけないことはたくさんあります。

 「ごめんね。痛かった?すみませんでした」

 「いえいえ。とんでもありません。だいじょうぶですよ」

そういう言葉のやり取りのなかで、子どももコミュニケーションのノウハウを学んでいくのだと感じます。

あえて子どもにとってつらいであろう、「人に謝ること」の経験をどれだけさせてあげることができるか。ケンカも同じです。謝る経験を通し、反省をして、やってはいけないことを学んでいきます。心の成長もそういうところから人の痛みを知り、やさしさ、思いやりも育っていきます。 

 

いろいろなことがあった時に、それが子どもの成長のチャンスだということ。いい機会だと思って子どもと向き合っていくことが大事だと思います。

 

子どもにとって一つひとつの経験が人として成長していくための階段だと思いながら、保育園の子ども達にも知らせていけたらと思います。

 

(竹田)

2018年1月