Column

大切にしていること

夏ならではの子どもたちが大好きなカブト虫観察コーナー。
藤高円寺、事務所の前を通る度に、観察している姿がよく見られました。
お迎えの時に覗き込み、触って見せてくれるお父さん。
苦手だけれど、子どもの「見たい」に付き合って時間をとってくれたお母さん。
子どもたちの興味関心に目を細めてみていらっしゃいました。

カブト虫の時期も終わり、あんなに立派だった成虫も寿命をむかえ、新しい命が誕生しています。

先日、メリッサクラスの子どもたちと一緒に、カブト虫の幼虫の土替えをしました。
大きなたらいの中に土をひっくりかえしてみると…でるわでるわ。
土の中から出てくる幼虫に大興奮。
嬉しいのかキャーキャー言いながらぴょんぴょんと跳ねていました。
「おっきいねー」「触ってみたい」「見せて見せて」など、とっても興味津々な様子でした。
幼虫を手にとって見せてあげると「おててにのせるーー」と言ってきたので、手のひらにのせてあげました。
初めての体験に目を丸くしながら嬉しそうな表情をしている子やのせたまではいいけれど、
幼虫が動いたのでびっくりしたり、それぞれがとても貴重な体験ができました。
こちらが楽しそうにしていると、真似をしたくなるもので、
次から次に「やるー」といって手にのせてみる体験ができました。

子どもにとってなんでも実体験が大切です。
バーチャルで見るのとは違い、心からのうれしさや楽しさが表情や言葉にあらわれてきます。
ダンゴムシにしてみても、絵本でダンゴムシを見るよりも、
実際にお散歩などでとったダンゴムシに愛着もわきます。
本来ならば、カブト虫も自然の中で見つけ、捕まえて育ててみたいとは思いますが、
都会の真ん中でできることは虫かごの中での観察。
でも、しないよりは触らせてあげたいと思いやめられません。
少しでも、子どもたちの中で本物に触れる機会を大切にし、
見えない心の育ちを促していきたいと感じています。

~エピソード~
Y君「たまみ先生のつぎにだれが園長先生になるの?」
私「まだ園長先生になったばかりだから・・・」
Y君「でも僕が年長さんになったら 園長先生変わるでしょう?」
(進級したら変わると思っているらしいです・・・)
私「ほかの人が園長先生したら、たまみ先生はなにしたらいいと思う?」
Y君「えっと―――(しばらく考えて)  カブト虫のお世話とか!!」
私「やっぱりそっちかーーー」(笑い)
私の仕事は昆虫のお世話と思っているのね♡

 (竹田)