2018年8月 「食育(食の大切さ)」

    乳児期、幼児期は一生のうちで心も体も一番発育・発達が著しく、その後の人生の基盤が形成される時期です。

    現代人の食環境、食のあり方を表した『コショク』という言葉の語録が、近年注目を集めています。少し無理のある漢字も当てはめられてはいますが、さまざまなコショクの文字から、いろいろな食の情景が浮かび上がってきます。

     ・孤食…家族が不在でひとりきりで食べる。孤独の弧

    ・個食…家族それぞれが好きなものをばらばらに食べる。個人の個

    ・固食…自分の好きなものしか食べない(ばっかり食べ)。固執の固

    ・濃食…味の濃いものを好んで食べる。濃い味の濃

    ・小食…食欲がなく食べる量が少ない

    ・粉食…麺類やピザなどの粉製品を好んでよく食べる。

    ・糊食…ゼリー状のチューブに入った飲み込むだけのものを食事とする。

    ・枯食…唾液が出なくてジュースや水など飲み物を飲みながら食事をする子どもの食事。

    ・戸食…ハンバーガーなど戸外で気軽に食べられるものを食事にする。

     
    コショクには共通する特徴がいくつか見られます。

     ※栄養が偏りやすい

    ※エネルギー(カロリー)が高くなりやすい

    ※塩分や糖分が多くなりやすい

    ※噛む力が育ちにくい

    これらは健康によくない食事ですが、よく見られる光景でもあります。日々忙しい中、保護者の方も

    コショクが日常の風景にならないよう、また子どもの成長も考え意識して生活していきたいものですね。

    食べることは生きるための基本であり、子どもの健やかな心と体の発達に欠かせません。そのため、「なにを」「どれだけ」食べるかだけでなく「いつ」「どこで」「だれと」「どのように」食べるかも重要になってきます。人との関わりを含めたバランスの良い食体験が、心地よい食卓をつくり、心の安定をもたらし、健康な食生活の基礎になります。「食」に関わりながら成長し“楽しく食べる子ども”になることが大切です。
     
     そのために、次の5つの子どもの姿を大切に…

    ①    食事のリズムがもてる(食事の時におなかはすいていますか?)

    ②    食事を味わって食べる(食べ物のおいしさをみつけていますか?)

    ③    一緒に食べたい人がいる(食事の時間は楽しいですか?)

    ④    食事作りや準備に関わる(一緒に食事作りをしていますか?)

    ⑤    食生活や健康に主体的に関わる(食べ物の話をしていますか?)

    これらはそれぞれに独立したものではなく関連しあうものであり、それぞれバランスよく経験し
    ながら子どもが成長していくように配慮して関わっていきたいものです。

    園でも、0歳児からクッキングや食事を通して食材に触れることや、食べることの楽しさを伝えていきたいと思います。ご家庭でも食育(食の大切さ)を少し意識して子どもたちと関わってみて
    ください。                               (宮本)

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